2017.01.25

AIの未来をカガクする(第1回)

そもそも、AIって一言でいうと?

こんにちは!電通テックです。
みなさんはAIと聞いたら何を思い浮かべますか?

2016年の流行語にもノミネートされ、これからますます発達していく「AI(人工知能)」。無敵の囲碁AIや、新聞記事を自動生成してくれるAI、症例から病気を判定してくれるAIなど、その種類は多岐にわたります。

今回は、そもそもAIとはどういうモノなのか?という本質に迫るとともに、AIの更なる可能性について、弊社が先日リリースしたキャンペーン・デジタライゼーションサービス「Cam-D」にご協力いただいているAI inside株式会社CEO・渡久地様と弊社チーフデジタルマーケター・福田との対談をお届けいたします!

渡久地 択 Taku Toguchi/AI inside 株式会社CEO。2004年より人工知能の開発をはじめる。以来10年以上にわたって継続的な人工知能の開発と資金力強化を行い、2015年同社を創業。現場の最前線でサービス開発と技術戦略を指揮し、さらなる飛躍を目指している。

福田 勝 Masaru Fukuda/1998年電通テック入社。食品、日用品メーカーやチェーンストアのデジタル、CRM、リテールマーケティング領域におけるデータ分析、施策プランニングに携わる。現在は豊富な実務経験をもとに、データ活用によるビジネス開発、ソリューション開発を行っている。
デジタル・マーケティングセンター データ・マーケティング部 デジタル・マーケター。

AIの基本は「情報の分類・予測・異常検知」

福田

先日弊社がリリースした「Cam-D」のサービスメニューの一つ、人工知能によるはがき情報のデジタル化において御社にご協力いただいているご縁で、本日の機会を設けさせていただきました。ありがとうございます。プロモーションという枠にとらわれず、AIについて御社が考えていることや、未来について懇談会的にお話しができればと思っています。早速ですが、御社とAIの接点はどのようなものだったのでしょうか?

渡久地

もともと私は2004年頃から起業してグルメサイトを運営していました。その中で、たとえばその人が今日はデートとか、今日は身体にいいものを食べたいなどユーザーの気持ちに沿ってピッタリなお店を出せるような自然言語の検索サービスをしたかったんですね。我々としては、都度要件定義すれば可能なんですが、今どこにいるとか、次に何をするとか、多様化するニーズに対応しきれないという課題がありました。

福田

その解決手段の一つとして、AIに注目したんですね。

渡久地

はい。AI、特にディープラーニングの場合だと、それまで人間がやっていた
「Aが来たらBを返す」という一つ一つのシステム開発を、コンピューターが
自動でやってくれます。たとえば、「この画像は猫である」という判別システムを人が作る場合、耳の角度が○°で尻尾は…というように細かな設定が必要なのですが、AIだと「この画像が猫です」と猫の画像を何枚も見せるだけで、
自動で特徴を把握してくれるんです。

福田

それで、先ほどのグルメサイトに戻ると、一定状況における検索結果の選択傾向を学習させれば、あとは自動で最適な結果を表示してくれる、ということになるんですね。

渡久地

はい、AIが自動でやってくれるので、人間は何が正解なんだという方向性を
決めてあげればいいんです。
世間で言われているAIができることって、誤解を恐れずに言えば全部ほとんど
一緒で、大きくいうと情報の「分類」と「予測」と「異常検知」なんです。
話題の囲碁AIも、棋譜と勝負の結果どちらが勝ったかということを延々と覚えさせて、「こう来たらこう指すと有効かも」という予測をしているんです。

福田

そこまで行くと、もう人間では立ち入れない領域に入っていきますね。

渡久地

しかもある程度勉強したら、囲碁AI同士で対局するんですよ。何千万回もやったと聞いたことがありますから、そうなると人間は絶対勝てなくなりますよね。我々も、ビジネスで使うという意味においても、スピードとクオリティとコスト面においても、圧倒的に人間を超えているAIが出始めていると実感しているので、ある意味、恐ろしい状況ではありますね。

AIが働き方を変えるかもしれない

福田

AIがそこまで進化すると、世間でしばしば取り上げられる話題として、職業が奪われたりとか、人間じゃないとできないことは何なのか、という話になってきますね。

渡久地

という話は絶対に出てくると思うんですけど、あまり気にする必要はないのかなって思います。例えると、電気のようなものかと。大昔はたいまつを囲んでいたものが、電気になり、LEDになって今や私たちの生活の一部になっている。AIもそのようにただ進化して、みんなそれに慣れていく。AIがある生活が当たり前になっていくのではないのでしょうか。

福田

なるほど、AIがあることが、当たり前に…。私もそんな時代が近づいていることを日々の業務でも感じていますが、同時にまだAIのどこに大きく芽吹く種が
埋まっているのかははっきりしていないような印象もありますが。

渡久地

我々も開発したAIのコアエンジンを社会のためにどう活かしたらいいか、ということは常に考えています。今回、御社とはじめたサービスの下地になるAIによる自動読み取り(OCR)をやろうと思ったのも、100人の営業マンを抱える私の知り合いの会社さんから相談を受けたことがきっかけでした。

その会社はマーケティングオートメーションツール(MA)を導入していて、
営業マンは名刺を交換したら、MAに情報を打ち込み、お礼のメールを送る。
これだけでどれくらいのコストがかかっていると思いますか?

福田

そうですね、ルーティンワークとはいえ塵も積もってかなりの時間がかかっていることは想像に難くないですが…

渡久地

名刺の情報を入力して、メールを送るだけの作業ですけど、100人の営業マンで、
名刺は毎月5千枚だとして給与換算でざっと200~250万円程かかっていたんです。そこで、試しに名刺を読み込んで、AIでデジタルデータ化するテストをしたら、うまくいきまして、営業マンが情報入力に使う時間を削減できました。AIによるある種の社会貢献ですね。

福田

AIによる働き方の変化…大事な視点ですね。毎日の業務を棚卸しして、自動化できる部分は自動化できれば、もっと本当に働くべきところに人間が向きあうことができますね。

渡久地

そのような考え方ももちろんですが、もっとクリエイティブなことに時間を使うことができます。そもそも早く帰ることができれば、家族と会えますし(笑)。労働人口が減ってくる日本で、GDP上げましょうという話をしても、仕事量が減らないのに労働人口が減っていけば、そもそも実現できなくなってしまうので、そういった社会課題の解決手段として、AIは大きな可能性を秘めていると思います。

私たち広告・プロモーションに携わる人間から見ると、AIはマーケティングやエンターテイメントの手段として捉えがちですが、AIの「分析・予測・異常検知」という概念は、それらを軽々と飛び越えて、社会課題をも解決しうるという可能性の広さを感じました。AIは膨大なデータを蓄積・分析して、最適あるいは最も可能性の高い選択肢を提示してくれますが、最後はやはり人の判断が成否のカギを握りそうです。引き続き勉強を続け、来るべきAIとの共存時代に備えたいと思います。

次回は、Cam-Dにご協力いただいた経緯から、AIによる自動読み取りについて詳しく話をお伺いしながら、企業や社会のデジタルトランスフォーメーションとは何か、詳しくお伝えします。乞うご期待!(田代)

「Cam-Dはがき読み取り」はAIによって、キャンペーン応募はがきの情報をデジタルデータ化し、キャンペーンを次のステージへ進めるサービスです。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
https://www.dentsutec.co.jp/digital-marketing/cam-d/

Cam-Dに関するお問い合わせはこちらから
https://www.dentsutec.co.jp/contact/?id=368

Cam-Dについてはこちら

Written by:
田代 祐介